ウチとソト

育ったら、また育つ。


 人間は、なにか世界や社会、自分以外をを完成させるためにあると思っていた。

 だから、生まれや育ちで異なる状況でかわいそうだの、不平等だのということがあるのだと思っていた。

 しかしながら、人間以外のものというのは、時代とともに変わっていく、そのため、人間の意義や目的もそれに伴って変わることになってしまう。

 私は勘違いしていたのではないだろうか。

 ヴィゴツキーは、高次精神機能、つまり、「(おそらく)人と人の心的やりとりは、人の心的発達へのプロセスだ」と言っている。

 これを見たとき、人間の最大の目的は自己の発達で、
その他はそのプロセスなのではないだろうか。と思った。

 だとすれば、生まれや育ちが問題ではなくなる。

今、どうしようもない生まれ、育ち、地域間格差を問題にする前に

そこで人が育つことができるかを考えるべきではないのか。